オーク材が樽材として使われる理由!その種類と特徴を徹底調査!!
オーク材といえば、家具のイメージが強いですよね!
でも、実は、昔からウィスキーやワインを造るための樽にも、使われていることはご存知でしょうか。
オーク材には、独特の香味を造る成分が含まれており、使う種類や加工によって、様々な味わいを生み出すことができます。
こちらの記事では、オーク材が、使われる理由とその種類による違い等をまとめました。
オーク材が樽材に使われている理由ってなに?
世界中で、ウイスキーやワインなどの樽酒に使う洋樽に、様々なオーク材が使われています。
オーク材を使う理由には、大きく2つあります。
2つ目の理由は。。。
熟成には、何十年にもわたって貯蔵する必要があり、オークは。。。
オーク樽に使われる木材の種類ってどんなのがあるの?
ホワイトオーク(アメリカンオーク)
ホワイトオークは、ウイスキー、バーボン、シェリー、ワインなど幅広いお酒に使われています。
ケンタッキー州、ミズーリ州を中心に、約80年~100年たったホワイトオークを選定し、樽材へと加工します。
ホワイトオークは、道管内部に、チローズという物質が詰まっているため、漏れも少なく、もっとも貯蔵に適した樽を作る材料になります。
タンニンが少なく、バニリンやオークラクト(甘味)が際立って多いのが特徴です。
セシルオーク(フレンチオーク・ヨーロピアンオーク)
ヨーロッパでは、代表的なオーク材で、フランスを中心に、約120年~200年経ったものを樽材として加工され、主にワインの樽材として使用されています。
近年では、スコッチウイスキーでも、積極的に使用されるようになってきています。
タンニンは、比較的少なく、オークラクトンが比較的多いことが特徴で、芳香成分に富み、ポルフェノールをはじめ、バランスよく含まれているのが特徴です。
コモンオーク(リムーザンオーク)
古くからワインやブランデーに使われてきたオーク材で、約200年~260年経ったものを加工し、主にコニャックの樽として使用されています。
タンニン、ポルフェノール類が富み、バニリンやオークラクトン(甘味)が少ないのが特徴です。
ミズナラ(ジャパニーズオーク)
主に北海道、東北に生息している日本固有のオーク材で、約200年~250年経ったものを加工しています。
ミズナラ(水楢)といわれるように水分を吸収しやすく漏れやすいため、樽材としては、非常に加工が難しい材になります。
しかし近年では、ミズナラを使用した樽のウイスキーが注目されており、香木の白檀(びゃくだん)や伽羅(キャラ)を想わせるようなオリエンタルな香り、日本独自の味を、お酒で出せるとして、世界的に注目を集めています。
オーク樽が持つ香り成分には、どんなものがあるの?
メチルオクタラクトン(オークラクトン)
状態によっては、土臭さや、草の香りにもなり、それを決定づけるのは、オーク樽を作る際の木材の乾燥度合いによります。
また、樽製造時のローストが強いと、その香りは減少します。
アメリカンオークの方が含有量が多いです。
バニリン
バニリンは、オーク材に、大量に含まれていますが、ローストの過程で減少します。
また、ワインをアルコール発酵させると、バニリンは、アルコールと反応して無臭のバニラアルコールに変化します。
そのため、白ワインでアルコール発酵した後、そのまま、樽で熟成したものに比べて、ステンレス発酵・オーク樽熟成したものの方が、オーク特有の香りが強くなります。
オイゲノール
グアヤコール
炭のようなスモーキーな香りを生み出す成分です。
オーク材に含まれるリグニンがトーストによって分解されてできます。
フルフラール、メチルフルフラール
どちらも、糖や炭水化物の熱分解によってできる成分で、樽製造時のローストの過程で生まれます。
エラジタンニン
オーク樽からは、渋さのもとであるタンニンも溶出しますが、オーク樽を熟成させると、渋いワインが、できるのかといえばそうでもなく。。
新樽と古樽ってなに?
新樽
一度もお酒を熟成させていない新しい樽です。
新しい樽材と焼き面である為、古樽に比べて、木材の成分による色付きが早く、香りも強くなります。
古樽
お酒を入れて使用していた樽の総称のことです。
例えば、バーボンを入れていた樽を『バーボン樽』、ブランデーなら『ブランデー樽』と呼ばれます。
熟成による色付きの濃さと、風味の豊かさは必ずしも関係があるわけではありません。
特に、古樽の場合は、以前に使われていたお酒によっても風味は大きく異なります。
また、新樽に比べ、木材の成分の抽出速度が遅いので、樽の呼吸による熟成とのバランスも良く、長期間の穏やかな熟成に適しています。
オーク樽のメンテナンス方法を教えて?
直射日光の当たる場所や、風が当たる場所や、高温になる場所への設置は避けましょう。
冷暗所に置くのが最適です。
電化製品の近くも避けましょう。
汚れた場合は、柔らかい布で、乾拭きしてください。
汚れがひどい時は、固く絞った濡れ雑巾で拭き、次に、乾いた柔らかい布で拭き取ってください。
化学雑巾を、長い間接触させたままにしておくと、変色や、表面がはげる恐れがあるので注意してください。
また、樽を空の状態で、長期間放置すると、木が乾燥して、漏れの原因になります。
必ず、樽の中にお酒を入れて保管しましょう。
オーク材は、樽材として使われるほどの硬さや粘り気がありますが、それ以上に硬くて、粘り気があるといわれている木材「ブビンガ材」を知っていますか?
さて、ブビンガ材についての記事もございますので、是非、お読みになり、もっと木材について愛着を湧かせてください⇩
オーク樽についてのまとめ
この記事を読んでくださっている皆さんは、オーク材と聞くと、一般的には、家具のイメージを持たれることが多いかもしれませんが、実はオーク材は、ウィスキーやワイン造りにも欠かせない木材なんです。
ウィスキーやワインを嗜(たしな)まれることがあれば、ぜひ、どんなオーク材が、どのように使われているのかを考えながら楽しんでみてくださいね♬
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