エコップ木材ってどんな木?種類・特徴・使われる用途など総まとめ
世界中に樹木は生息していますが、広大な大地の広がるアフリカにも当然、樹木はたくさん生えています。
木材を扱う業界では「アフリカ材」という呼び方をする事があります。
一般的には、南米産やアジア産の木材に比べると、価格も安く取引されます。
しかし、価格が安いからと言って悪い木材という事ではありません。
ここでは、アフリカ材の中では、抜群の知名度とまではいきませんが、しっかりと評価もされているエコップ材について話を進めていきましょう。
エコップ木材ってどんな木?産地など
エコップ材は、マメ科・ジャケツイバラ亜科の樹木で、カメルーンで産出される木材となります。
しかし、カメルーンではマメ科の樹木を全てエコップ木材と呼ぶ事もあります。
商品名と木材名が明確に一致していない木材と言えるでしょう。
マメ科の樹木は、基本的に堅い木が多いとされます。
もちろん例外もありますが、エコップ材に関してもそれなりに堅い木と捉えて問題は無いと思います。
気乾比重は約0.8というデータもありますので、木材としては、それなりに重い部類に入ります。
エコップ材はどんな種類があるの?
日本で知られているエコップ木材、つまり、カメルーンで採れるマメ科の木材としては、
・エコップベリ
・エコップナガ
などがあるようですが、アフリカ材の専門業者や専門店で扱いがある程度で、あまり情報としては多くありません。
ベリという木材であれば、アフリカ材を多く取り扱うホームセンターなどでも見かける事があります。
しかし、エコップベリが、必ずしもベリと同一であるという根拠も乏しく、判断が難しい要因となっています。
カメルーン産・マメ科の樹木は、エコップ〇〇と名称が付けられるとの事ですので、エコップを冠していた場合には、ベリ材の仲間と考えて良いでしょう。
エコップ材はどんな特徴があるの?
エコップ材は、白っぽい肌目に、黒いマーブルが、ほどほど差し込まれているイメージになります。
同じアフリカ材で、ゼブラウッドという木材がありますが、エコップ材は、ゼブラウッドの代用材として用いられた歴史もあります。
ゼブラウッド材は、見事なまでの白黒マーブルなのですが、それに比べると、エコップ材は、少し落ち着いた木目が特徴でしょう。
エコップ材は、重厚さや堅さ、加工性の良さなどを見ても、非常に優れた木材である事が分かります。
しかし、知名度や人気の面から見ると、どうしても価格は安く取引される傾向にあるようです。
ゼブラウッド材のようなはっきりとした木目が好みだけれども、ゼブラウッド材は高くて手が出せない……と言った場合の選択肢にはなるかもしれません。
エコップ材はどんな用途に使われているの?
比較的堅い木ではありますが、加工性が良いので古くから現地では。。
- 家具
- 狩猟道具
- 装飾品
- 楽器
などあらゆる物に利用されてきました。
建築材としても、利用は出来る程度の重さなので、柱材などにも利用されてきた歴史があるそうです。
現在では、ベリ材の評価も高まってきて、カメルーンからの輸出量が増えています。
それに伴って、乱伐採による資源の減少も問題となっています。
日本では、一枚板として取引される事も多く、多くはテーブルの天板などに用いられて家具に加工される事が多いと言われています。
欧米では、合板(ベニヤ)加工されて用いられる事が多いようです。
エコップ材は、マーブル模様の白黒コントラストが、特徴的な木材ですので、フローリングなどの床材にはあまり使われません。
ここで、同じようにアフリカ材として、ベリ材という木材があります。
実は、カメルーン地方では、マメ科の木材を総称して「エコップ材」と呼んでいます。
ですので、カメルーンでは、ベリ材のことも、「エコップ ベリ」というようです。
しかし、ここでは、ベリ材についての記事もございますので、是非、この機会にご一緒にお読みください⇩
エコップ材についてのまとめ
エコップ木材は、まだまだ日本では知名度も低く、あまり知られていない木材です。
しかし、欧米ではすでに「beli」という名前でしっかりと流通している木材なのです。
エコップ材は、塗料や耐久加工への適正も高く、その外見からも人気がどんどん上がっている木材です。
エコップ材は、欧米では、ベリを薄く切って、その多くが合板に加工されて、流通しているという話も聞きます。
エコップ材は、接着剤との親和性に優れていて、優秀な合板材としての価値も見出されているようです。
もちろん、一枚板の出す美しい表情は、エコップ材の高い人気の秘密です。
それだけではなく、更に多くの用途に使う事の出来る合板ともなれば、エコップ材の人気が高まる事も納得できます。
エコップ材の魅力的な白と黒のマーブル模様、生活の一部として、飾ってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきまして、有難うございました。