イタヤカエデ材ってどんな木?種類・特徴・使われる家具を総まとめ!
今回は、「イタヤカエデ」について、ご紹介していきます。
イタヤカエデは、日本で最も大きく成長するカエデとして知られています。
そして、たくさんの変種があり、それぞれに和名と別名が存在します。
イタヤカエデの木は、公園や庭などに植えられていることもあり、大きな木なので、いい加減に剪定されているものもあるようです。
カエデは、紅葉(こうよう)する樹種として知られていますが、こちらでは、イタヤカエデの種類・特徴・使われる家具についてまとめました。
ぜひ、最後までご覧ください。
イタヤカエデ材ってどんな木?
イタヤカエデは、カエデ科・カエデ属の広葉樹。
- 産地:北海道から九州まで幅広い範囲に分布
- 別名:トキワカエデ(常盤楓)
イタヤカエデは、日本全国に分布しますが、特に多く生育している場所は、東北や北海道などの寒い地方の山地に多くあります。
また、アジア大陸の東北部や朝鮮半島にも自生が見られます。
秋に黄色く変わるカエデの代表ですが、基本的には、秋も緑色を保ち、落葉直前のみ黄葉(こうよう)します。
寒冷地ではキレイに紅葉するそうです。
庭や公園などに植えられていますが、大きく成長する樹種なので、その大きさゆえに、いい加減に剪定されている場合が多くあります。
「イタヤカエデ」という名前の由来は、大きな五角形の葉が、空を覆う様子を、板葺の屋根に見立ててつけられたそうです。
イタヤカエデってどんな種類があるの?
イタヤカエデは、育成地が広いため、変種が多く存在します。
- オニイタヤ
- アカイタヤ(ベニイタヤ)
- エゾイタヤ
- イトマキイタヤ
- エンコウカエデ
- ウラゲエンコウカエデ
- ウラジロイタヤ
- 双子山
- 秋風錦
- 常盤錦
こちらは一部ですが、日本には、20種類のカエデがあり、公園や庭園で観賞用として植えられていることが多く、園芸品種もあります。
イタヤカエデは、4月〜5月頃に花を咲かせ、雄花(おばな)と雌花(めばな)があります。
その花が目立つため、イタヤカエデのことを「ハナカエデ」や「ハナノキ」と呼ぶ地方もあります。
そして、イタヤカエデとは別に「ハナノキ」という種類も存在し、こちらは、長野県・岐阜県・愛知県の県境地域と、長野県大町市のみに自生する日本固有のカエデの一種です。
カエデ材の種類は、沢山あるようです。
イタヤカエデ材でなく、カエデ材についての記事も別にございます。
是非、ご一緒にお読みください~⇩
イタヤカエデ材ってどんな特徴があるの?
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カエデ材には、軟硬な木材と、重厚な木材の2種類がありますが、イタヤカエデの場合は重厚な木材にあたります。
イタヤカエデ材の心材と辺材の色の境はほとんど無く、年輪は、やや見えにくいとされています。
木理(もくり)は不規則ですが、美しい杢(もく)を持つことが多く。。
- 縮れ杢(ちじれもく)
- 波杢(なみもく)
- 鳥目杢(ちょうがんもく)
などが見られます。
しかし、その不規則な木目で加工は難しい木材です。
イタヤカエデ材の加工の仕上がりは、良く、耐久性は中庸です。
乾燥に関しては、困難な木材で、不十分であると狂いが生じることがあります。
また、塗装や接着性は良いのですが、色ムラが出ることがありますので、丁寧な作業と注意が必要です。
イタヤカエデ材ってどんな家具に使われているの?
イタヤカエデ材は。。
- 健具材
- 建築内装材
- ピアノなどの楽器
- 器具材
- 運動器具
- 漆器木地
- 薪炭(しんたん)⇒たきぎとすみの燃料一般のこと。
など、様々なものに使われています。
美しい縮れ杢(ちじれもく)や波杢(なみもく)、鳥目杢(ちょうがんもく)が現れるものがあり、工芸材料としても使用されます。
- 一枚板テーブル
イタヤカエデ材は、重厚感のある一枚板のテーブルでも、リビングダイニングや、和室や洋室、どちらも合いそうなデザインです。
一枚板のテーブルは同じものはなく、色・形・木目など、微妙な違いで、自分だけのオリジナルデザインとして、長く使うことができますね!
- 万年筆
イタヤカエデ材は、明るい色合いの木材なので、どんな部屋にも合わせやすく、北欧風なインテリアにも合いそうなデザインです!
シンプルなデザインと、重厚感もあるので、長く愛用できる家具となります。
また、他の用途として、道具の柄の部分や床材としても幅広く使用され、材質は硬く、摩耗に強いので、スキー板としても使用されています。
そして、素直な木目のイタヤカエデ材は、ハーモニカ材としても珍重されています。
木材業界や家具業界では、国産のカエデは、カエデ材、イタヤカエデ材と呼ばれているそうです。
イタヤカエデ材は、植物学的には、カエデ科イタヤという名前になります。
木材名は、イタヤの名前でとおしています。
イタヤカエデ材は、「イタヤ」という名前でもよばれているようです。
同じ木材ですが、「イタヤ材」についての記事もございますので、是非、イタヤ材についてもっと知識をひろげてみましょう⇩
イタヤカエデ材についてのまとめ
「イタヤカエデ材ってどんな木?種類・特徴・使われる家具を総まとめ!」についてお届けしましたが、いかがでしたか?
イタヤカエデ材は、樹木としては、公園や庭園などに植えられていて、寒冷地では、秋になると黄葉(こうよう)をキレイに見ることができます。
大きく成長するイタヤカエデの木は、剪定が雑になってしまうことがあるようなので、形がまばらになっている木が多いかもしれませんね。
また、木材としては、美しい木目を利用した家具や楽器などに使用されていて、硬い素材なので、運動器具や道具の柄の部分に使用されています。
家具としては、表面の美しさやキレイな色合いから、どんな部屋のインテリアにも合わせやすいかと思います。
一枚板のテーブルの場合は、重厚感のあるテーブルになるので、部屋のポイントとなり、高級感を感じることができるでしょう。
加工に関しては難しい木材なので、DIYなどで扱うには扱いにくいかもしれませんが、家具としては、とても使い勝手の良いものになるのではないでしょうか!
ぜひ、インテリアに加えてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。