シデ木材とはどんな木?種類・特徴・使われる家具などを総まとめ

2024年3月17日

今回は、シデ木材についてご紹介していきます。

シデ木材は、多くの種類が存在し、広い範囲で分布しています。

成長は、あまり大きくはなりませんが、大きく成長するもので15mほどになる樹種です。

シデ木材は、雑木林の中に生息していることもあり、シイタケの栽培用の木としても用いられています。

その他にも、様々な用途として用いられているシデ木材ですが、その種類や特徴などをまとめました!

それでは、「シデ木材ってどんな木?種類・特徴・使われる家具などを総まとめ」を最後までご覧ください。

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シデ木材ってどんな木?

シデの木は、カバノキ科・シデ類の樹種の総称で、広葉樹です。

  • 産地:本州から九州の温帯〜暖帯地域に広く分布しています。
  • 樹高:どの種類でも小さめで10m〜15mほど
  • 胸高:直径30㎝〜40㎝ほど

分布地域が広く、雑木林に多くみられる事があります。

シデ類は、ほとんどがあまり大きく成長しないものが多く、中には、10m未満の樹種もみられる事もあります。

花は、ひとつの木に、雄花・雌花両方を咲かせています。

木材は、やや重硬で弾力性があり、気乾比重は、0.75(クマシデ)、0.70~0.82(アカシデ)です。

加工をするには、難しい木材と言えます。

シデの木は、温潤肥沃の土地を好む樹種が多いのですが、乾燥貧栄養に耐えられる種類も多く、色々な種類の昆虫の餌となっています。

「シデ」は、注連縄や玉串に垂らす紙のことで、花穂がこれに似ていることから名付けられました。

 

見比べてみると、確かににてますね!

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シデの木ってどんな種類があるの?

シデ木材の種類は、世界に多くの種類が存在している事がわかっています。

主に、シデ木材は、北半球の温帯に30種類程度が生息していて、東アジア地域にも生息しています。

特に、中国には、多く見られます。

日本で見られる種類は、5種類ですので、生息が確認されているシデの木をご紹介していきます。

花や実の様子から 別名を「提灯シデ」といいます。

【サワシバ】

  • 産地:中国、沖縄を除く日本全国に分布
  • 樹高:12m 直径60㎝

やや標高の高い沢地や川沿いに多く見られ、その成長の速さから薪(柴)に使われていました。

そのことから、「サワシバ」と名付けられたそうです。

しかし、地方によっては、サワシデ・シデシバ・ミズシデ・マメシデなどの名前があります。

【クマシデ】

  • 産地:日本特産種で本州から九州にかけて広く分布
  • 葉の形:ハート型

日本各地の低山帯に自生しており、日当たりの良い谷沿いに多く見られます。

葉が、大きくたくましい事から「クマシデ」と言われるようになったそうです。

しかし、葉が大きすぎる事から、観賞用などには使われていませんでしたが、雑木ブームとともに、最近では、シンボルツリーとしても用いられることもあります。

【アカシデ】

  • 産地:中国、朝鮮半島、北海道から九州に分布
  • 樹高:15m

全体的な形が、イヌシデと似ていることから、特に関東地方の雑木林では、イヌシデとともに見られる事があります。

別名を「アカソロ」とも言います。

【イヌシデ】

  • 産地:中国、朝鮮半島、北海道と沖縄を除く日本全国に分布

北海道と沖縄を除く日本全国の野山に多く見られます。

イヌシデは、「ソロ」と呼ばれる植木の一つで、元々、庭などに用いられる木としては考えられていませんでしたが、その優美な樹形から、雑木の庭の流行とともに使われる機会が増えてきました。

イヌシデは、他のシデ類のように特徴が特になく、「劣る」という意味を持つ「イヌ」からイヌシデと名前がついたそうです。

【イワシデ】

  • 産地:中国、朝鮮半島、西日本

土壌が、ほぼ無いような崖地の岩の割れ目などに、生息している事から、「岩シデ」と名付けられたそうです。

 

シデの木の中でも迫力があり、年月が経つと白く変色し、幹が縦に割れてくる事から、その「渋さ」が魅力的な樹種です。

シデの木の中でも、最も小さく、秋にはきれいな紅葉も見られます。

 

シデの木はどんな特徴があるの?

 

  • 色調:ほとんどが白色で、心材・辺材の色の差があまりありません。
  • 硬さ:やや重硬
  • 加工:どちらかというと難しい

シデ木材には、光沢があり、やや黄色味を帯びる事があります

それぞれの年輪がはっきりしていて、年輪の境界には、やや白色の帯(おび)が見られます。

シデ木材は、横の断面で年輪を見ると、ギザギザに波打っている事が見受けられ、この特徴により、他の木材との違いがわかりやすくなります。

重硬な木材で、乾燥の際には狂いやすく、加工はやや難しいと言えるでしょう。 

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シデの木はどんな家具に使われているの?

シデの木は、曲げ木にして。。

  • 傘の柄
  • 靴型
  • ろくろ細工

などに使われています。

  • 襖引手

 

  • 積み木

 

  • 平紐(シデ紐)

 

また、農具・荷棒などにも使用されており、特殊なものでいうと、ピアノのアクション部分に垂木、シイタケの栽培用の木としても用いられています。

 

シデ木材は、硬い素材ですので、DIYなどには難しい木材ではあります。

ですが、家具の一部に使用されていたり、木の玩具としてシデの木が使われることもあります。

硬く丈夫な事から、工具の柄の部分にも使用されています。

シデの木は、DIYには、むいていないようですが、シイタケ栽培に適しているようです。

同じように、シイタケ栽培に適しているクヌギの木についての、記事もございますので、是非、この機会に一緒にお読みください。

知識が増えることによって、木材への愛着も深まることでしょう⇩

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シデ木材についてのまとめ

「シデ木材ってどんな木?種類・特徴・使われる家具などを総まとめ」についてお届けしましたが、いかがでしたか?

シデの木は、世界中にたくさんの種類が存在していて、日本には、5種類のシデの木が確認されています。

また、花が注連縄に似ている事から「シデ」という名前がつけられてこともわかりましたね。

木材としては、硬く重硬な事から、家具の一部に使用されていたり、傘の柄や工具の柄など壊れにくいような部分に使われています。

種類によっては、盆栽としても人気があるようですので、興味がある方は、シデの木を、コレクションにしてみるのもいいでしょう。

多くのシデの種類が、雑木林で見られる事があるので、見つける事ができるかも知れませんね!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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木材

Posted by MOhkubo