スネークウッドとはどんな木?種類・特徴・使われる家具などを総まとめ!
希少価値が高くて魅力的な外観や、特性を持った木材のことを「銘木」と呼ぶことがあり、非常に珍重されてきました。
価格も非常に高いものが多く、収集家だけではなく、家具や装飾具などにも多く利用されてきました。
「木材」というと、年輪によって描かれた木目や、その色合いに注目して、好みも分かれてくるものです。
白色だったり黒色だったり、茶色だったり灰色だったり……。
さまざまな色合いや、そして、木目が複雑に描く表情によって価値も大きく異なってきます。
銘木は価格が高いものですが、木材として知られている銘木の中で、トップに位置する価格の
木材が、今回の話題です。
魅力の詰まった木材である、その木材の名前は「スネークウッド」。
確かに色合いが魅力、表情が魅力、堅さも魅力です。
様々な木材がある中でも、スネークウッドだけが持つ魅力があります。
そのユニークさに、多くの人が魅了されるのかもしれませんね。
スネークウッドとはどんな木?
スネークウッドは、学名がPiratinera guianensisというクワ科の樹木で、成長しても根元付近
の直径が、30センチほどにしかならない非常に小ぶりな木材です。
南米のギニア周辺、メキシコ~ブラジルのアマゾン地域まで、生息していますが、非常に数の少ない樹木です。
水との重さを比べた数値である気乾比重は約1.10~1.25ほどで、「世界で一番重い木」としてリグナムバイタと並んで知られる木でもあります。
スネークウッドには種類はあるの?
スネークウッドは、1種類のみです。
ただし、別名としては、「レターウッド」という名前で取引されることもあります。
スネークウッド材の特徴は?
スネークウッド材は、非常に堅く、重い木です。
加工性に著しい難がある上に、裂けてトゲが出やすいという性質があります。
しかし、しっかりと磨いたスネークウッドは美しい艶が出る上に、耐水性も高いという特徴を
持ちます。
そして、特筆すべきは、蛇の胴体にある一見恐ろしい模様と表現されたり、筆記体で乱雑に書
かれた文字と表現をされるスネークウッドの木目です。
茶色の肌目に、なにやら意味のありそうな黒い斑点としてあらわれる、非常に特徴的な模様です。
スネークウッドの品質は、木材の状態だけではなく、この木目の配置や、密度によって変わってくるのです。
基本的には、スネークウッドの木目は、規則正しく密集して並んでいる物のほうが、価値が高いとされます。
それほど、スネークウッドにとっての木目は重要なのです。
スネークウッドはどんな家具に使われているの?
非常に小ぶりの樹木なので、一般的な家具に用いる事はありません。
- 小箪笥
- 小箱
- 宝石箱
といった箱類に用いられる事はあります。
ただし、テーブルなどの天板に用いるほど、大きな材を採ることは出来ないと思われます。
⇩スネークウッド木材で作られた万年筆
⇩スネークウッド木材で作られた箸
スネークウッド材が、銘木中の銘木として扱われる理由は、主たる使用目的があるからです。
その用途は、ステッキです。
ご老人が歩く際に使用する杖ですが、その最高級材として、世界中に認知されている木が、スネークウッドなのです。
日本では、ステッキは、ビワの木などが有名ですが、世界に目を向けた場合には、スネークウッドが最も有名です。
驚くべきはその価格帯で、スネークウッド材の品質にもよりますが、ステッキ1本で100万円は見た方が良いでしょう。
- スネークウッド(T字型)の杖
高品質のスネークウッド材であったり、著名な工房による作品であれば、価格は、さらに跳ね上がります。
近年では、ビリヤードのキューに加工されることもありますが、やはり桁違いの価格になっているようです。
スネークウッド木材は、非常に価値のある個性的な木材ですね。
そのスネークウッド材もクワ科の樹木なので、非常に小ぶりなようです。
小ぶりと言えば、「桑(くわ)の木」がありますね。
桑の木も、割と高価な価格で取引されているようです。
ここでは、「桑の木」の記事もございますので、是非、ご一緒におよみになり、色々な木材についての知識を広げてくだされば。。と思います。
桑の木の記事については、こちらです⇩
スネークウッド材についてのまとめ
まるで脱皮した蛇のような表情、オレンジと茶色を混ぜたような独特の色合い、黒く浮かび上がる不規則な模様❕
どれを取っても、スネークウッドにしかない独特な個性と言えるでしょう。
明らかに個性の強い木材だからこそ、他の木材と比べる事すら難しいのかもしれません。
更には。。
- 希少性
- 堅さ
- 重さ
- 重厚さ
スネークウッドの持つあらゆる特徴が、あまりにユニーク過ぎるが故の銘木なのでしょうか。
黒く浮かび上がる柄は、筆記体の文字を連ねたようにも見える事から、「レターウッド」という別名もあります。
数ある銘木の中でも、あまりに個性的な木材です。
一般的な加工品としては、高級万年筆などへの利用がありますが、価格もやはり、非常に高い物となっています。
材木店などで見かける事もほとんど無い木材ですが、もし、何かのきっかけでスネークウッドを見かけた際には、ぜひその個性的な表情を確かめてみてください。
最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。