カエデ材ってどんな木材?特徴・種類・使われる家具・経年変化など総まとめ
今回は、カエデ材についてご紹介していきます。
紅葉(もみじ)のような見た目の葉をしていますが、カエデの名前の由来には、「葉の形がカエルの手に似ている」ことからカエデと付けられたようです。
紅葉(もみじ)とも言われるそうですが、その場合は、いろいろな樹木を総称しての紅葉(もみじ)という呼び名である場合があります。
そのカエデ材は、どんな特徴があって、どんな家具に使われているのか、気になることを調べました。
それでは、「カエデ材ってどんな木材?特徴・種類・使われる家具・経年変化など総まとめ」を最後までお読みください。
カエデ材ってどんな木?
- 名前:カエデ(楓)
- 科名:ムクロジ科・カエデ属 落葉広葉樹
- 産地:日本全国
カエデはたくさんの種類があり、日本に自生しているカエデは26種類あるそうです。
アジアを中心に、世界にもたくさんのカエデが自生しています。
日本では、主に、観賞用として利用され、庭木や盆栽に利用するため、種類の選抜、品種改良が行われていました。
諸外国では、木材や砂糖の採取、薬用として利用されていましたが、西洋に、日本のカエデが紹介されてからは、ガーデニングの素材としても利用されるようになったそうです。
カエデ材ってどんな特徴があるの?
カエデ木材としての特徴は、絹糸のような光沢があり、緻密で複雑な木目をしています。
肌触りはなめらかで、材質は硬く粘り気があります。
カエデ木材は、とても上質さが感じられる木材です。
その丈夫さから、運動器具や楽器に使われてきました。
- 運動器具:スキー用材は、昔は、ボーリングのピンとボーリング場の床材として使われていました。
- 楽器:ハーモニカやピアノのアクション材、バイオリンやギターの裏甲版と側面の板材料として使われていました。
しかし、カエデ材は、乾燥が難しく狂いも生じやすい木材です。
カエデ材は、加工には、経験と技術が必要になります。
カエデ材ってどんな種類があるの?
上記でも記したように、日本に自生しているカエデ材は26種類、そして、世界には128種類ものカエデ材が存在します。
その多くはアジアに自生しており、その他ヨーロッパ、北アフリカ、北アメリカに存在しています。
カエデ材は、南半球では「ダダープティノキ」という種類のみ自生しています。
そのうちのいくつかをご紹介していきます。
イロハモミジ
日本のカエデ材として代表的なものが、「イロハモミジ」です。
イロハモミジは、福島県の南の山野に自生していて、古くから栽培も行われています。
園芸種として、複数の栽培品種があり、葉が赤く紅葉するものや、紫色に近い色の葉もあります。
クスノハカエデ
クスノハカエデは、沖縄に自生するカエデです。
一般的なカエデは、落葉広葉樹林が多く、秋になると紅葉して、その後、散ってしまいます。
しかし、「クスノハカエデ」は常緑樹になります。
アサノハカエデ
アサノハカエデは、落葉小高木です。
名前の由来は、アサ科のアサ(麻)に似ていることから付けられたそうです。
器具材として利用され、寒冷地では、庭木として植栽されています。
ホソエカエデ
東北地方南部に自生している樹種で、産地に生えています。
しかし、自生地は限られていて、見つけることは稀だそうです。
カエデ材の経年変化を教えて?
もともと赤味のあるカエデ木材ですが、年数が経つごとに、少しずつ赤味が増してきて、茶褐色へと変化します。
カエデ材は、だんだんと、艶も出てくるので、長く使うごとに変化が楽しめる木材です。
和室・洋室どちらにも合わせやすい色合いかと思います。
画像の色合いから、カエデ材は、経年変化を経て、色とツヤが変化していきます。
カエデ材はどんな家具に使われているの?
- ダイニングテーブル
- 椅子
ダイニングテーブルは、カエデ材の一枚板でできたテーブルですので、とても頑丈で重厚感のある家具です。
カエデ材で作ったテーブル・椅子などの家具も、経年変化と共に、色合いが変化しますので、大切に長く愛用してくださいね。
カエデ木材は、楽器にも使用されているんです。
- ギターの指板部分(フィンガーボード)に使用されている
カエデ材は、ムクロジ科・カエデ属の広葉樹ですが、カエデ科・カエデ属の広葉樹のイタヤ材の記事もございます。
木材や家具の業界では、国産のカエデをイタヤカエデとよんでいるそうです。
カエデの種類はとても多いので、イタヤカエデも似た種類なのではないでしょうか。
そこで、是非、一緒にイタヤ材の記事もお読みいただき、どんな家具に使われているかも知ることにより、イタヤ材やカエデ材などに愛着をもっていただけると嬉しいです⇩
カエデ材とメープル材って違うの?
カエデを英語にすると「メープル」になりますので、同じと考えても間違いではありません。
しかし、木材が対象となると違う物を指す場合が多いです。
木材業界や家具業界では、国産のカエデは、カエデ材、イタヤカエデ材と呼んでいます。
北米から輸入しているカエデ材をメープル材と呼んでいます。
産地の違い
ホームセンターなどに行って、木材コーナーで、「カエデ材」と見かけたら、日本国産の木材だと考えられます。
ですので、「メープル材」と明記されている場合は、北米産の輸入材であると考えられます。
カエデ材は、「カエデ」という樹種からのもので、紅葉の観賞用として、多く利用されていますが、家具としても利用されています。
そして、北米のカナダやアメリカからくるメープル材は、「サトウカエデ」という樹種だそうです。
カナダのメープル材のサトウカエデは、メープルシロップの元になる樹液が採取される木です。
サトウカエデは、大きく成長する木で、直径は太いもので1m、樹高は、20~30mになるそうです。
見た目の違い
木目は、どちらも散孔材で、導管はとても細いので、木目は、曖昧です。
言葉で表すのが難しいですが、カエデ材のほうが、木目が繊細で、メープル材のほうが、木目がはっきりと現れ、少し、大雑把な感じがします。
色味に違いがあるカエデ材は、少し赤身がかったような色合いをしています。
また、メープル材は白っぽく、若干、黄色味がかったような色合いをしています。
流通量としては、北米産のメープル材の方が多く、入手がしやすくなっています。
また、カエデ材は、木材によって木目の違いがあり、見た目の印象が変わりますが、メープル材は、ほとんど違いが感じられず、同質なものが多いことが特徴です。
カエデ材についてのまとめ
「カエデ材ってどんな木材?特徴・種類・使われる家具・経年変化など総まとめ」についてお届けしましたが、いかがでしたか?
カエデ材は、観賞用としても多く利用されていますが、木材としても、たくさん利用されています。
家具やスポーツ用品、楽器など様々なものに使われています。
また、カエデ材とメープル材は、微妙な違いがありますので、見比べてみてください。
しかし、市場にはメープル材が多く出回っているので、カエデ材は、あまり見かけないかもしれません。
ただ、国産であるカエデ材を使ったものが、たくさん出回るようになるといいな〜と思います!
最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。
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