アガチス材ってどんな木?特徴・種類・使われる家具などを総まとめ
アガチス材は、東南アジアを中心にニュージーランド、フィジーなどを含むオセアニア一帯に分布するナンヨウスギ科の針葉樹で、日本では、ナンヨウカツラとも呼ばれ、普及品の将棋盤・碁盤などで親しまれてきました。
ニュージーランドに住むマオリ族は、大木に成長する事から、畏敬の念を込めて、アガチスのことを「森の王様」と呼んでいるそうです。
用途は非常に広く、
- 建具材
- ドア材
- 床材
- 家具の引き出し
- 縁甲板
- 工作材料
- 楽器の材料
としても利用される事があり、ギターのボディー材としての利用が有名です。
等級の低いものは、梱包用の木箱や木枠、合板などにも使用されます。
今回は、広い地域に分布し、世界中で様々な用途で活躍するアガチス材について紹介したいと思います。
アガチス材ってどこから獲れるの?
アガチス材の産地は、非常に広く。。
- フィリピン
- ベトナム
- カンボジア
- マレーシア
- インドネシア
- ニューギニア
などの東南アジア諸国を中心に。。
- オーストラリア
- ニュージランド
- フィジー
など、オセアニア一帯を経て太平洋諸島に広範囲に分布します。
アガチス材は、種類があるの?
現在では、約20種がアガチスと呼ばれていて、国によって名称が異なります。
日本では、ナンヨウヒノキやナンヨウカツラと呼ばれることがありますが、ヒノキやカツラとは全く関係はありません。
その他の名称としては。。
- ダマール
- アルマシガ
- クリンキーパイン
- カウリパイン
- ニュージーランドカウリ
- イーストインディアンカウリ
- フィジアンカウリ
- ナンヨウカツラ
など、産地によって、呼び名が様々です。
アガチス材は、どんな特徴があるの?
アガチス材は、針葉樹ですが、木肌がなめらかで、光沢があり、広葉樹のような特徴を持つと言われています。
樹木は、毎年、外側に新しい細胞ができて、太く成長していくため、中心部は、死んだ細胞に含まれる科学物質により、褐色や黄色に変色するのだそうです。
この変色した部分を心材といい、心材は、木の中心部のことで、腐れに強く、良質な部分とされているそうです。
アガチス材は、心材の色は、桃色を帯びた淡灰褐色か淡黄褐色などで、辺材は、淡灰褐色です。
辺材とは、木の中心から離れていて、外周部の白っぽい色をした部分のことを言います。
辺材は、心材に比べて、含水率が高いため、心材よりも害虫被害を受けやすいそうです。
アガチス材は、木理が通直なため、加工性は良く、釘やネジなどとの相性が良いようです。
アガチス材は、急な斜面に分布していることが多いため、アテと呼ばれる硬い部位が入ることがあります。
アテの多いものは、乾燥時に反りや割れを生じやすく、大きく収縮したりしますので、注意が必要です。
ですが、乾燥後は安定した木材になります。
また、アガチス材は、大きな節がでます。
耐水性、耐久性が低いため、水湿のあるような屋外での利用には、あまり向いていません。
しかし、加工性は高く、水との重さを比べた数値である気乾比重は、0.52です。
木材としては、軽い部類になります。
アガチス材は、どんな家具に使われているの?
- アガチスを使った将棋盤
アガチス材についてのまとめ
今回は、広い地域に分布し、世界中で様々な用途で活躍するアガチス材についてご紹介しました。
アガチス材は、木肌がなめらかで光沢があり、世界中で色々な用途で、活躍しています。
日本でも、娯楽用品やおもちゃの他に、軽くて扱いやすく加工しやすいので、学校教材や工作材料としても利用されるなじみの深い木材です。
アガチス材は、家具以外にも光沢のある木肌を活かして、内装材としての利用も多く、壁の仕上げ材や、フローリングにも使われますので、自分なりの組み合わせを楽しむのもよいでしょう。
最後まで、お読みいただきまして、有難うございました。
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