樫(カシ)木材ってどんな木?種類・特徴・使われる家具など総まとめ!
日本では、古くから色々な木材が利用されて、それだけ多くの木材に、名前がつけられています。
木材の名前を、あまり知らない方であっても、スギやヒノキと並んで、知名度の高い木材の名前にカシ(樫)があります。
樫の木で作られた人形が、冒険をするアニメで、名前を知った方もいるかもしれません。
もしくは、吸血鬼の心臓に打ち込む杭の材料として、知っているかもしれません。
このように、生活の一部として、非常に多く登場する木材の名前なのです。
樫の木は、非常に堅い木としても有名です。
その堅さを利用して、多く活用されてきたのが樫木材です。
ここでは、樫の木の魅力に迫っていきましょう。
樫(カシ)ってどんな木?
分類に関しては、木材を取り扱う方によっても、若干、異なりますが、樹木としては、樫の木は、どんぐりが出来る木の仲間になります。
世界的に見ると、北半球の温かい地域に、多くの種類が生えています。
樫木材は、日本にも多くの種類が自生していて、地域ごとに好まれるカシに違いがあるとも言われます。
全般的には、木材が堅い事が、特徴の一つとなります。
樫の木は、樹皮を染料に使用したり、木炭の材料とするなど、古くから様々な用途で使われてきた、馴染みのある木材です。
樫(カシ)木材って種類はあるの?
日本に生えているカシの木の仲間には、以下のような種類があります。
・赤樫(アカガシ)
・一位樫(イチイガシ)
・衝羽根樫(ツクバネガシ)
・葉長樫(ハナガガシ)
・沖縄裏白樫(オキナワウラジロガシ)
日本の東北地方から、沖縄に掛けての広い地域で、特に山岳地域に多く生えています。
同じ樫の木の種類でも、姥目樫(ウバメガシ)のどんぐりは食べる事が出来るようです。
ここででてきました赤樫(あかがし)についての記事もございます。
「樫の木」は、沢山ある樫の総称です。
ですので、ここで、赤樫についての記事もご一緒にお読みいただくことによって、樫の木にさらに、ご興味を持ち、愛着をもっていただけたら、嬉しいです⇩
更に、樫の木の種類である「白樫」についての記事もございます。
ご一緒にお読みいただき、樫の木についての知識を更に、増やしてください⇩
樫(カシ)木材ってどんな特徴があるの?
樫の木は、樹木としては、成長が早いという特徴を持っています。
水との重さを比べた数値である気乾比重は、約0.74~0.90で、なかには、1.00を超えるものもある木材です。
自然環境では、耐風性や防火性に優れているので、生垣に使用される事も多くあります。
樫木材は、木材としては、非常に重い部類で、加工に難があります。
また、非常に堅い特質を持っていますので、様々な用途で利用されてきました。
固有名詞を持つ樫木材の中でも、人気が高い木材は、
- 白樫(シロカシ)
- 赤樫(アカガシ)
が多いと思います。
ただし、赤樫(アカガシ)は、流通量が少なく、白樫(シロカシ)よりも、若干、値段が高くなるでしょう。
備長炭は、木炭の中でも最高級と評される品質で、多くの目的で用いられます。
樫(カシ)木材ってどんな用途に使われているの?
樫(カシ)木材は、その木の重さや、堅さを最大限に活かした用途で使われる事が多い木材です。
頑丈さから、農具や工具の柄や、耐水性を利用して船舶部品などに、用いられる事もあります。
馬目樫(ウバメガシ)は、木炭に使用する用途があって、木材加工の目的よりも、木炭としての利用価値が高くなります。
- 土佐備長炭「馬目(うばめ)樫」
白樫(シロカシ)や赤樫(アカガシ)のように特徴的な色合いを持つ樫の木は、装飾品や壁材などのインテリアとしても用いられます。
- ドイツ製のステッキ
- プリハード ギュスターヴ・クールベ フラジェの樫の木
しかし、重い木材ですので、あまり大きい家具などに用いる事は少ないかもしれません。
近年では、あまり用いられる事の無くなってきた樫木材ですが、体操の平行棒や木刀など、現在でも、特定の用途では重宝されています。
さて、硬さが硬いことから、樫の木と同じように、船舶部品で使われている木材に、「チーク材」があります。
なんと、20世紀を代表する「クイーンエリザベス2号」の部品につかわれたのが、「チーク材」だそうです。
そんな「チーク材」についての記事もあります。
是非、この機会に一緒にお読みください⇩
樫(カシ)木材についてのまとめ
樫木材は、日本で、古くから馴染みのある木材です。
木材としては、見る機会が減ってきてしまいましたが、非常に重厚で優れた木材である事に、間違いありません。
樫木材は、街路樹などに使われる事も多く、木材単体としては見かけなくても、きっと、木工品などの形で目にした事があるでしょう。
人間の生活に古くから密着してきた、樫(カシ)の木材。
その重厚さや頑丈さは、人間にとって、旧世代の物であっても、山地では、動物たちが食べるどんぐりを育む立派な自然の一員です。
その変わらない魅力は、私たちが忘れ去ってしまった、大切な事を教えてくれているのかもしれません。
資源である以前に、生物である樫の木を、絶やさずいつまでも守っていきたいものですね。
最後まで、お読みいただきまして、有難うございました。