アカガシ木材ってどんな木?種類・特徴・使われる用途など総まとめ!

2021年8月9日

木材には、柔らかい木から、堅い木に至るまで、いろいろな沢山の木があります。

それぞれの特性に合った使い方がされてきました。

「堅い木といえば?」
という質問に対して、多くの方は“カシの木”と答えるかもしれません。
それほど、カシの木は、堅いイメージがあります。

実際にカシの木は、非常に堅く、丈夫な木として高い評価を受けています。

呼び方も様々なのですが、アカガシ木材と近い属の木材は、海外では、オーク(Orc)という名前で取引される事も多い有名な木材のひとつです。

カシ類には、いろいろな種類があります。

その中でも特に大きく育つアカガシ木材について、お話を進めていきましょう。

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アカガシ木材ってどんな木?

アカガシ木材は、ブナ科・コナラ属の広葉樹で、オオガシやオオバガシといった別名を持ちます。

水との重さを比べた数値である気乾比重は、約0.8~1.0程度の幅を持つ木材で、木材としては、非常に重い部類に入ります。

赤樫(アカガシ)の名前は、木を切った断面、つまり材が、赤い事からきています。

アカガシ材は、切る前の樹木は、外側から見ても赤くはなく、どちらかといえば灰色でゴツゴツしたイメージです。

カシの木の仲間としては非常に大きく育ちます。

これだけ堅く、密度が高い木にも関わらず、大きく育つ木は珍しいかもしれません。

アカガシ木材の幹は、2.5メートルほどの大木になり、高さも20メートルを超える事があります。

どんぐりの実がなることから、誰もが知っている樹名です。

どちらかといえば、暖かい地方に多く生息する木となります。

アカガシ木材って種類はあるの?

 

取引される際の名前には、赤樫(アカガシ)と、用いられる事がほとんどですが、生息している地域によっても、微妙に、異なる赤樫(アカガシ)のある事が分かっています。

品質の差や、比重の差、色味や表情の違いが出るのは、別の種だから、という事も理由の一つです。

・変種
アツバアカガシ
オオアカガシ
キクアカガシ

・品種
シロスジアカガシ
ヤナギアカガシ
アカスジアカガシ

・交雑種
イズアカガシ
オオツクバネガシ

大まかに、このような分類がされますが、木材として取引される場合には、全て、アカガシ材という名前で統一されているかと思います。

厳密には、異なる種であったとしても、アカガシ材のひとつですので、決して間違っている訳ではありません。

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アカガシ木材ってどんな特徴があるの?

アカガシ木材は、古くから、その木材の堅さや頑丈さに注目されてきました。

中には、水より重いアカガシ材もあります。

アカガシ木材は、鑑賞目的というよりも、実用目的で重宝されて来た樹木となります。

非常に大きく育つ事から、大きな板も採りやすく、様々な目的で使われてきた木です。

特筆すべきは、その堅さで、木材としてはとにかく頑丈な木になります。

また、比重が大きい事も含めて耐水性が高く、更に摩耗に対して、非常に高い抵抗性を持ちます。

堅くて頑丈な木といえば、「アカガシ」と言っても過言では無い程に、丈夫な木なのです。

日本の木材としては。。

  • イスノキ
  • ヤエヤマコクタン
  • オノオレカンバ

などと並んで、堅い木です。

ただし、堅すぎて加工に難があるために、加工技術が乏しい時代には、なかなか利用する事も難しかったようです。

アカガシ材は、摩耗に対して、大変強かったため、用途として、木刀にも使われており、アカガシ材の木刀を所持するには、警察への届け出義務が必要だった時代もあったようです。

凄いですね。

そんな、赤樫(あかがし)と同じ仲間で、ドングリの木として、知られるのが、白樫(しらがし)の木です。

ここでは、白樫の木がどんな木なのか。。白樫についての記事もございます。

赤樫と白樫の木の違いなどもおわかりになると、おもしろいのではないでしょうか。

是非、この機会にご一緒にお読みください⇩

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アカガシ木材はどんな用途に使われているの?

アカガシ材は、その堅さと丈夫さを活かして、古くは、農業用具の柄(持ち手)に使われてきました。

時代が下ると、木刀材として多く用いられたり、カンナやノミなどの器具類の固定材として、多く使われる事になります。

更に、摩耗に対する抵抗性の高さ、水に対する抵抗性の高さに注目され、船の胴体や舵、櫂(かい)などに多く用いられます。

アカガシ木材は、造船において欠かせない木材のひとつなのです。

もちろん、車輪やそのパーツとしても利用され、例えば線路の枕木としても高い適正を持っています。

 

江戸時代に、よく見られた大八車の車輪には、アカガシ材が多く用いられていたという記録もあります。

建築材としても、高い適正を持っているのですが、その重さや加工性の悪さもあり、特定の部分に用いられる事が多い材となります。

 

近年では、その赤褐色を帯びた色合いが珍重され、大きな一枚板からテーブルに加工される事もあります。

 

ただし、高価な木材なので、一般的に常用される品物ではなく、オーダーメイドで作られる事が多いでしょう。

フローリングやモールディングといった使い方をされる方もいます。

アカガシ材の美しさが、前面に出た非常に魅力的な製品です。

ただし、予算としては、それなりに高価な物になると思った方が良いでしょう。

  • 天然木を使用した削り箸

アカガシ木材と近い属の木材は、海外では、オーク(Orc)という名前で取引される事も多いようです。

オーク材って、知っていますか?

樽材として有名です。

ここでは、オーク材についての記事もございますので、是非、一緒にお読みください。

木材に対しての愛着がさらに増していくことでしょう⇩

アカガシ木材についてのまとめ

非常に多岐に渡る使用目的を持つアカガシ材ですが、やはり、その赤みを帯びた魅力的な表情から、高い人気を誇ります。

近年の乱伐採により、アカガシ木材の流通量も減り、それに伴って、希少価値がどんどん高くなっています。

同じ赤系統の木材として、知名度の高いカリン材などの銘木にも、劣らぬ魅力を持つ木材です。

今後、さらに、アカガシ材を手にする事は、難しくなっていくと思われます。

それでも、資源を枯渇させないように、大切に守っていかなくてはなりません。

ただ珍しいから、貴重だからといたずらに使用するのは、やめましょう。

アカガシ木材だからこそ使いたい

と思えた時に、選びたい、私たち人間と、同じ地球の一員なのです。

最後まで、お読みいただきまして、有難うございました。

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木材

Posted by MOhkubo