シカモア木材ってどんな木?種類・特徴・使われている用途などを総まとめ

2021年5月5日

今回は、シカモア木材について、ご紹介していきます。

シカモア木材は、加工性もよく、良質な木材として知られています。

用途は、様々なものがありますが、古くから楽器の材料として使用され、バイオリンの背板などに利用されてきました。

 

その他にも、身近なものとして、

  • 食器
  • 収納箱
  • ハンガー

など、様々な生活用品としても使用されています。

そんな、シカモア木材について、種類や特徴などをご紹介していきます。

それでは、「シカモア木材ってどんな木?種類・特徴・使われている用途などを総まとめ」を最後までご覧ください。

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シカモア木材ってどんな木?

シカモアの木は、カエデ科の広葉樹です。

  • 産地:中央ヨーロッパ、中国、日本などに分布
  • 樹高:35m・胸高直径1.5m

様々な条件の土地で、生育することができる樹種です。

樹液は、糖分を多く含んでおり、シロップなどに多く用いられています。

そして、樹皮は、酸性化粧水などにも利用されており、様々な用途に、用いられてきた歴史があります。

シカモアの木は、過酷な環境の中で生育することができ、ヨーロッパやニュージーランドでは、都市部の街路樹としてよく植えられているそうです。

多くの木が、育つことが難しい海辺でも、成長しているところが見られ、大気汚染や塩害にも強いことも特徴です。

アメリカでも採ることができますが、フランスで取れるシカモア材が最高の材であるとされています。

 

 

シカモア木材ってどんな種類があるの?

シカモア木材は、とても複雑な種類で、縮杢(ちぢみもく)がでたものを「シカモア」と呼ばれる場合もあります。

グレートメープル・ヨーロピアンメープルという商品名で、シカモア材が、置かれている場合もあります。

また、シカモア木材は、地域によって呼び名が変わるため、たくさんの呼び名があります。

  • グレートメープル
  • シカモアメープル
  • セイヨウカジカエデ
  • ヨーロピアンメープル
  • ヨーロピアンシカモア
  • ジャーマンメープル

これらは、シカモア材の一種で、呼び名の違いになります。

シカモア木材に似ている木材で、アカテツ科のシルバーハートという熱帯広葉樹があります。

このアカテツ科の、シルバーハートという熱帯広葉樹に、縮杢(ちぢみもく)が現れたものを、商品名で「サテンシカモア」と呼びます。

そして、この商品名で「サテンシカモア」と呼ばれるシルバーハートに縮杢がでたものを、米国産の「アメリカンシカモア」を指す場合もあります。

しかし、こちらは、スズカケノキ科の別種です。

また、日本のカエデ材を指す場合もあります。

カエデ木材は、カエデ科の落葉広葉樹で、別名でメープルとも呼ばれます。

ここで登場してきた「カエデ木材」についての記事もございます。

この機会に是非、ご一緒にお読みください⇩

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シカモア木材ってどんな特徴があるの?

シカモア木材は、とても貴重な木材として知られています。

  • 色調:心材、辺材共に白色〜黄白色
  • 木理:ほぼ直通
  • 肌目:綿密
  • 硬さ:やや柔らかい
  • 腐食耐久性:弱〜中

シカモア木材は、色調は、まるで、絹のような乳白色の光沢があります。

 

シカモア木材は、縮杢(ちぢみもく)が、とても美しく出ており、まれに、とても強く縮杢(ちぢみもく)が現れることもあります。

 

大変に、希少な木材のため、無垢材として使われることは、ほとんどなく、突板に加工して、表面材として多く使われています。

 

シカモア木材の加工は、人工の乾燥でも、天然の乾燥でも、問題なく乾き、乾燥後の狂いも中庸の木材です。

そして、釘打ち・ネジ止めの相性は良く、接着剤の相性も良好です。

シカモア木材は、元々の木材の表面が美しいため、塗装後の仕上がりも良好で、高く評価されています。

 

ただ、欠点の一つとして、腐りやすいことが挙げられます。

しかし、保存薬剤を使うことにより、欠点は補うことができます。

同じように、杢が出るとても美しい木材に「カーリーメープル材」があります。

カーリーメープル木材についての記事もございますので、是非、一緒にお読みください。

木材について、もっともっと色々なことを知りたくなるでしょう⇩

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シカモア木材はどんな用途に使われているの?

シカモア木材は、希少な木材として知られていますが、家具や楽器などに、利用されています。

シカモア木材で作られた楽器で有名なのが、ヴァイオリンで、ストラディバリウスの素材として使われていることが有名です。

 

ストラディバリウスは、300年以上も前に作られた楽器で、現代の科学を持っても、製造工程を解明することが難しいとされているようです。

ストラディバリウスの裏板に使われている素材が、カエデ材の仲間のなかで、最も美しいカーリー杢を持つ、最高級のシカモア木材が使用されているそうです。

 

 

他にも、家具や木のスプーン、食品収納箱、ハンガーなど、身近なものとしても利用されています。

 

ヨーロッパやニュージーランドでは、都市部の街路樹として、よく植えられているシカモア木材ですが、地域によって、呼び名が複数あり、グレートメープル・ヨーロピアンメープルと呼ばれる地域もあるようです。

そこで、「メープル木材」についての記事もございます。

メープル材ってどのような木材なのか。。

シカモア材との比較などもできると思います。

是非、ご一緒にお読みいただき、知識を深めていただければ幸いです⇩

シカモア木材についてのまとめ

「シカモア木材ってどんな木?種類・特徴・使われている用途などを総まとめ」についてお届けしましたが、いかがでしたか?

シカモア木材は、希少な木材で、木目や色調がとても美しく、絹のような滑らかさがあります。

ヴァイオリンのストラディバリウスの素材として使われているところが有名ですね。

知らなかった方も、ストラディバリウスはご存知の方が多いと思いますので、想像はつくかと思います!

希少なものだけでなく、家具やハンガーなどの雑貨としても使われていますので、見る機会があれば、手にとって、その木目や色合いの美しさなどを実感してみてください。

シカモア木材自体が、とても優良な木材で、耐久性・加工性・強度など、すべてに問題なく使用されています。

また、地域によって、様々な呼び名があるシカモア木材は、シカモアと言っても別の樹種の場合があります。

もし、見つけた場合は、専門の方に、しっかりと確認してからの方が良さそうですね。

とっても、美しい木材ですので、見る機会があればじっくりとみてみてください!

最後まで、ご覧いただき、ありがとうございました。

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木材

Posted by MOhkubo