黒柿の製品・工芸品のご紹介!そして銘木黒柿の箸について調べてみた!
希少価値が高い物や、優れた物に与えられる冠に、“銘”という漢字があります。
優れた酒は、銘酒、優れた刀は銘刀……挙げればキリがありません。
固有名詞を与えられ、多くの人から優れた逸品として扱われます。
木材の世界にも、希少価値が高く、また鑑賞対象ともなり得る美しい木があります。
それらを“銘木”と呼びます。
日本にも銘木は、沢山の種類があります。
しかし、銘木中の銘木と称されるのは黒柿(クロガキ)でしょう。
なぜ、これほどまでに、クロガキは、多くの日本人に愛されてきたのでしょうか。
クロガキは、どのようにして、私たちの生活に密着しているのでしょうか。
ここでは、黒柿(クロガキ)の製品について、掘り下げていきたいと思います。
黒柿はどうして銘木と言われているの?
黒柿(クロガキ)という種類の樹木はありません。
秋の味覚としてご存知の、カキが実る木、つまり、柿の木が、クロガキの正体です。
しかし、ただの柿の木ではありません。
天然環境では、ごく稀に、柿の木に含まれるタンニンと呼ばれる成分が金属分子と結合をして発色をします。
どのような環境や土壌で、色素異常が起こるのかは不明なのですが、白っぽい木材の中に、黒い色素が入り込む事があります。
一説には、数万本に一本とも言われる珍しい柿の木です。
自然が偶然の産物として、私たちにプレゼントをしてくれた物なのでしょうか。
こうして生まれた柿の木に、特別な名称をつけて黒柿(クロガキ)と称しました。
まさに、銘木中の銘木ですね。
黒柿で作られている製品・工芸品は?
- 碁笥(ごけ)
碁石を入れる器です。
黒柿(クロガキ)の美しい表情がしっかりと映し出され、非常に高い人気があります。
- 茶箪笥
とても高価な小ぶりの箪笥です。
この大きさこそが、適正という方もいます。
- 筆記用具
万年筆、ボールペンといった必需品として、加工される事もあります。
- ぐい飲みおちょこ
お酒を飲む際に、黒柿(クロガキ)の表情を味わう粋な製品です。
お盆、特別な来客用に用意される方もいるようです。
- ステッキ
あまり、一般的ではありませんが、ステッキに銘木を使う事は多くあります。
- 数珠
仏具に銘木を使用する事は、日本では一般的です。
黒柿で作られている箸ってあるの?
👆黒柿の箸です。
とても、お上品で素敵です。
黒柿のように、銘木で作られた箸は、その実用性はもちろん、希少価値や、観賞対象としても評価されるため、非常に高い人気を誇るジャンルです。
黒柿(クロガキ)の場合には、その表情が、木材の部位ごとによっても、大きく異なる特徴があります。
それが、最も目立つ売りともなるために、一部の方からは収集対象として扱われています。
つまり、完全なる一点物で、まるで絵画のような扱いを受けるという事です。
黒柿(クロガキ)の箸は、それほどまでに、珍重されるのです。
入手や鑑定は、なかなか困難だと思いますが、記念品や贈答品には、喜ばれるかもしれませんね。
黒柿のメンテナンス方法に関しては、製品によって、コーティングなども異なりますので、ご購入の際に確認した方が良いでしょう。
黒柿の価値の高さが、よく、おわかりになったのではないでしょうか。
そこで、もっと黒柿についての種類や特徴、使われる家具など、詳しく書いた記事がございます。
是非、ここでご一緒にお読みいただき、黒柿について愛着をもっていただけたら、嬉しく思います⇩
また、黒柿の特徴である孔雀杢についての記事もございます。
ご一緒にお読みくださいませ~⇩
黒柿の製品などについてのまとめ
黒柿(クロガキ)の産出量は、もともと非常に少なく、希少価値からすると、非常に価値の高い木材となります。
しかし、近年の流通や、人々の興味、好奇心の対象から、若干外れる部分もあるようで、価格の上昇はそれほど見られなくなっています。
銘木を好む者としては、良材が入手しやすくなるという側面では嬉しい事ですが、やはり、全体的な人気が低迷するのは悲しい事です。
黒柿(クロガキ)の魅力を知っていただき、銘木の奥深さを味わえば、自然に対しての意識がそれまでと変わるかもしれません。
それほどまでに、銘木の世界は魅力的なのです。
もし、黒柿(クロガキ)を手にする機会がありましたら、その機会を大切にして、ぜひ、銘木の世界へと誘われてみませんか?
最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。