シデ木材とはどんな木?種類・特徴・使われる家具などを総まとめ
今回は、シデ木材についてご紹介していきます。
シデ木材は、多くの種類が存在し、広い範囲で分布しています。
成長は、あまり大きくはなりませんが、大きく成長するもので15mほどになる樹種です。
シデ木材は、雑木林の中に生息していることもあり、シイタケの栽培用の木としても用いられています。
その他にも、様々な用途として用いられているシデ木材ですが、その種類や特徴などをまとめました!
それでは、「シデ木材ってどんな木?種類・特徴・使われる家具などを総まとめ」を最後までご覧ください。
シデ木材ってどんな木?
シデの木は、カバノキ科・シデ類の樹種の総称で、広葉樹です。
- 産地:本州から九州の温帯〜暖帯地域に広く分布しています。
- 樹高:どの種類でも小さめで10m〜15mほど
- 胸高:直径30㎝〜40㎝ほど
分布地域が広く、雑木林に多くみられる事があります。
シデ類は、ほとんどがあまり大きく成長しないものが多く、中には、10m未満の樹種もみられる事もあります。
花は、ひとつの木に、雄花・雌花両方を咲かせています。
木材は、やや重硬で弾力性があり、気乾比重は、0.75(クマシデ)、0.70~0.82(アカシデ)です。
加工をするには、難しい木材と言えます。
シデの木は、温潤肥沃の土地を好む樹種が多いのですが、乾燥貧栄養に耐えられる種類も多く、色々な種類の昆虫の餌となっています。
「シデ」は、注連縄や玉串に垂らす紙のことで、花穂がこれに似ていることから名付けられました。
見比べてみると、確かににてますね!
シデの木ってどんな種類があるの?
シデ木材の種類は、世界に多くの種類が存在している事がわかっています。
主に、シデ木材は、北半球の温帯に30種類程度が生息していて、東アジア地域にも生息しています。
特に、中国には、多く見られます。
日本で見られる種類は、5種類ですので、生息が確認されているシデの木をご紹介していきます。
花や実の様子から 別名を「提灯シデ」といいます。
【サワシバ】
- 産地:中国、沖縄を除く日本全国に分布
- 樹高:12m 直径60㎝
やや標高の高い沢地や川沿いに多く見られ、その成長の速さから薪(柴)に使われていました。
そのことから、「サワシバ」と名付けられたそうです。
しかし、地方によっては、サワシデ・シデシバ・ミズシデ・マメシデなどの名前があります。
【クマシデ】
- 産地:日本特産種で本州から九州にかけて広く分布
- 葉の形:ハート型
日本各地の低山帯に自生しており、日当たりの良い谷沿いに多く見られます。
葉が、大きくたくましい事から「クマシデ」と言われるようになったそうです。
しかし、葉が大きすぎる事から、観賞用などには使われていませんでしたが、雑木ブームとともに、最近では、シンボルツリーとしても用いられることもあります。
【アカシデ】
- 産地:中国、朝鮮半島、北海道から九州に分布
- 樹高:15m
全体的な形が、イヌシデと似ていることから、特に関東地方の雑木林では、イヌシデとともに見られる事があります。
別名を「アカソロ」とも言います。
【イヌシデ】
- 産地:中国、朝鮮半島、北海道と沖縄を除く日本全国に分布
北海道と沖縄を除く日本全国の野山に多く見られます。
イヌシデは、「ソロ」と呼ばれる植木の一つで、元々、庭などに用いられる木としては考えられていませんでしたが、その優美な樹形から、雑木の庭の流行とともに使われる機会が増えてきました。
イヌシデは、他のシデ類のように特徴が特になく、「劣る」という意味を持つ「イヌ」からイヌシデと名前がついたそうです。
【イワシデ】
- 産地:中国、朝鮮半島、西日本
土壌が、ほぼ無いような崖地の岩の割れ目などに、生息している事から、「岩シデ」と名付けられたそうです。
シデの木の中でも迫力があり、年月が経つと白く変色し、幹が縦に割れてくる事から、その「渋さ」が魅力的な樹種です。
シデの木の中でも、最も小さく、秋にはきれいな紅葉も見られます。
シデの木はどんな特徴があるの?
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シデ木材には、光沢があり、やや黄色味を帯びる事があります。
それぞれの年輪がはっきりしていて、年輪の境界には、やや白色の帯(おび)が見られます。
シデ木材は、横の断面で年輪を見ると、ギザギザに波打っている事が見受けられ、この特徴により、他の木材との違いがわかりやすくなります。
重硬な木材で、乾燥の際には狂いやすく、加工はやや難しいと言えるでしょう。
シデの木はどんな家具に使われているの?
シデの木は、曲げ木にして。。
- 傘の柄
- 靴型
- ろくろ細工
などに使われています。
- 襖引手
- 積み木
- 平紐(シデ紐)
また、農具・荷棒などにも使用されており、特殊なものでいうと、ピアノのアクション部分に垂木、シイタケの栽培用の木としても用いられています。
シデ木材は、硬い素材ですので、DIYなどには難しい木材ではあります。
ですが、家具の一部に使用されていたり、木の玩具としてシデの木が使われることもあります。
硬く丈夫な事から、工具の柄の部分にも使用されています。
シデの木は、DIYには、むいていないようですが、シイタケ栽培に適しているようです。
同じように、シイタケ栽培に適しているクヌギの木についての、記事もございますので、是非、この機会に一緒にお読みください。
知識が増えることによって、木材への愛着も深まることでしょう⇩
シデ木材についてのまとめ
「シデ木材ってどんな木?種類・特徴・使われる家具などを総まとめ」についてお届けしましたが、いかがでしたか?
シデの木は、世界中にたくさんの種類が存在していて、日本には、5種類のシデの木が確認されています。
また、花が注連縄に似ている事から「シデ」という名前がつけられてこともわかりましたね。
木材としては、硬く重硬な事から、家具の一部に使用されていたり、傘の柄や工具の柄など壊れにくいような部分に使われています。
種類によっては、盆栽としても人気があるようですので、興味がある方は、シデの木を、コレクションにしてみるのもいいでしょう。
多くのシデの種類が、雑木林で見られる事があるので、見つける事ができるかも知れませんね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。