ウォールナット材ってどんな木?種類・特徴・メリット・デメリットなど総まとめ!

2021年5月1日

ウォールナット材は、チーク、マホガニーと並んで世界三大銘木の一つに数えられる木材です。

落ち着いた色と、そこから醸し出す雰囲気で、高級家具材として非常に高い人気があります。

家具屋さんに行かれた際、渋い色合いの家具を見かけられると、ウォールナット材を原料として使われていることがあります。

ウォールナット材はその高級感から、アメリカ合衆国大統領の指揮台やアメリカ合衆国最高裁判所のベンチにも使用されているそうです。

 

重厚な紫色も感じるような黒に近い茶色で、高級家具としては、お気に入り!!

そんなウォールナット材の魅力をあれこれ調べたことも含め、お伝えしていきます。

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ウォールナット材って、どんな木?

ウォールナット材は、紫色を帯びた深い暗褐色の木目が美しく、高級木材の代名詞となっています。

その高級感から、アメリカの大統領の指揮台や合衆国最高裁判所のベンチにも使用されています。

また、木材として軽く、狂いや割れが少ないことなどから、昔から銃床(じゅうそう)にも使われていました。

主に北米産のブラック・ウォールナットが「ウォールナット」と呼ばれています。

 

ウォールナット材の家具
(出典:Levin PhillipsによるPixabayからの画像)

 

ウォールナット材の特徴ってどんな特徴があるの?

美しい木目

ウォールナットは、濃い鮮やかな紫がかった暗褐色の深い色合いを持ち、美しい木肌をしています。

全体的に整った木目をしていますが、時おり波状や巻き毛状の木目が混じりあっており、それにより独特の美しい表情を作り出します。

耐久性に優れている

ウォールナットは、広葉樹なので、密度が高いために重く、硬くて丈夫なことが特徴です。

床材として使用する場合には、物を落としたり、ペットが引っかいてしまったりしても、キズがついたりへこんだりしにくいです。

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ウォールナット材ってどんな種類があるの?産地など

ウォールナットは、クルミ科の木材で、ヨーロッパからアジア、日本と温帯地域に広く分布しています。

ここでは、様々なウォールナット材をご紹介します。

日本産ウォールナット(テウチグルミ)

ウォールナット(Walnut)は、日本語で「クルミ(胡桃)」のことです。

クルミの樹木は、日本にもあり、その果実は、栄養価の高い食材として知られていますので、食べられたことがある方も多いと思います。

これら食用として使われているクルミの樹種は、「テウチグルミ(手打胡桃)」(学名:Juglans regia var. orientis)が多いです。

テウチグルミは、天然の樹木は少ないのです。

しかし、長野県を中心に植栽され、新潟、山形、秋田、岩手のいろいろな県にも、その分布を見ることができ、その実が販売されています。

 

 

日本産ウォールナット(オニグルミ)

日本産の木材としてのウォールナット=クルミ材は、一般的に「オニグルミ(鬼胡桃)」(学名:Juglans mandshurica var. sachalinensis)のことを主に指します。

別名で「カシグルミ(樫胡桃)」とも呼ばれます。

オニグルミの材は、少しくすんだ若干赤っぽい茶褐色をしており、後述するブラック・ウォールナットよりは明るい色をしています。

クルミの仲間の材は、固く滑らかで狂いが少なく、かつては日本でも銃床(じゅうしょう)として使われたこともあるようです。

洋風の家具やフローリングなどに、主に使われています。

北米産ウォールナット(ブラックウォールナット)

高級家具として販売されているウォールナット材は、北米やカナダ産のものが多く、「ウォールナット」といえば北米大陸原産の「ブラックウォールナット」(学名:Juglans nigra)のことを指します。

 

     日焼け前のブラックウォ―ルナット材

 

    日焼け後のブラックウォ―ルナット材

ウォールナットは優れた木質から、高級家具、銃器や工芸品に用いられます。
日本でも、1970~80年にかけて「ウォールナット・ブーム」がありました。

このブラック・ウォールナットがその中心であり、内装用の化粧単板や家具に多く用いられました。

その人気の高さから、「ウォールナット」の名前は、世間に知れ渡り、今日では高級材の代名詞となっています。

 

ヨーロピアン・ウォールナット(別名:イタリアンウォルナット、ペルシャンウォルナット)

ヨーロッパ産のヨーロピアン・ウォールナット(学名:Juglans regia)は、主に高級家具や内装材として中世から利用されてきました。

また、加工性の高さと美しい木目を活かし、装飾部分の材料にもよく使用されます。

また他のウォルナットと同様に、銃床にも使用されました。

ヨーロッパ中世では、17世紀中ごろまで家具材として主に利用されていたのは、オーク材でしたが、17世紀後半以降は、ウォールナット材にとって変わることになりました。

ウォールナット材は、自由で精巧な造形が可能であり、曲線やねじれを駆使した新しい造形が生まれす。

高貴な印象を与える独特の杢(柾目や板目とも異なって、まれに現れる複雑な模様のものを指す)などの美しさと相まって、富の象徴として、王族や貴族の間で愛されました。
日本のテウチグルミ(学名:Juglans regia var. orientis)は、ヨーロピアンウォルナット(学名:Juglans regia)の変種だとも言われています。

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ウォールナット材には、どんなメリットがあるの?

木目が美しい

ウォールナット材は。。。

  • ツヤがある
  • 落ち着いた色調
  • 美しい木肌

といった特徴があり、美しい木目をしています。

家具や床材として利用していても、飽きのこないものです。

高級感がある

ウォールナット材は高級材ということもあり、価格は非常に高いです。

ウォールナットを利用した家具や床材がお部屋にあることで、

高級感を醸し出す

ことができます。

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ウォールナット材には、どんなデメリットがあるの?

価格が高い

高級材であるため、価格が非常に高いです。

原木から切り取った無垢材を使用すると、非常に高い価格になります。

価格を抑えたウォールナット材の家具を入手するには、突板(天然のウォールナット材を薄くスライスした板材)で製作された家具を購入することもできます。

なので、ご予算にあわせて検討されてみるのが良いかと思います!(^^)!

木材流通量が少ない

人気と需要が高いにも関わらず、良質なウォールナット材は、入手が困難で、希少価値の高い木材と言えます。

植林木が少なく、天然材を主に使っていることもその要因だと言われています。
天然の広葉樹であるため、生長が非常に遅く、簡単には量産することはできません。

ただ、この希少性ゆえ、高級材としての地位を確立したともいえます。

 

ブラックウォルナットの樹木
(出典:Hans BraxmeierによるPixabayからの画像)

色が抜けてくる

ウォールナット材は、光に当たることで、徐々に暗褐色の色が抜けていきます。

紫外線を吸収することで、ウォールナットに含まれるタンニンが酸化し、赤褐色を経由して黄味がかった明るい茶褐色へ変化するためです。

このため、

定期的なメンテナンスを行うことが必要

になります

太陽光が当たりにくい場所に家具を設置することで、ある程度は予防策にもなります。

ウオールナット材についての知識は、できたかと思います。

このウオールナット材の代替材として使われている木材に「レッドガム木材」という木材があります。

レッドガム木材の記事もございます。

ご一緒にお読みいただき、この機会に是非、木材についての知識を深め、木材について、もっともっと愛着をお持ちいただけたら、幸いでございます⇩

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ウォールナット材についてのまとめ

いかがでしたでしょうか。

ウォールナット材は、高級感を醸し出す家具や床材に最適なうえ、耐久性に優れています。

メンテナンスをしていただければ、長期間、ご自宅で利用していくには最適の木材だと言えます。

ウォールナット材は、他の木材に比べると価格が高い傾向にあります。

しかし、長く愛用することを考えれば、価格の高さはそこまで気にならないのではないでしょうか♪

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木材

Posted by 葉山大道