栓(セン)木材ってどんな木?種類・特徴・用途などを徹底調査!
栓(セン)の木は、北海道を中心に、日本各地に自生する広葉樹です。
コルク状の材質を利用して、ビンの栓(セン)などに使われたとされることから 「栓(セン)の木」と呼ばれています。
山菜の王様と言われるタラノキやコシアブラ、ウドなどと同じ、ウコギ科で、芽は、天ぷらにして、食べられます。
栓(セン)木材は、古くから。。
- 家具材
- 下駄材
- 合板材
- 造作材
などに利用されてきました。
今回は、様々な用途で利用でき、日本ではなじみの深い栓(セン)の木。。
栓(セン)木材について、ご紹介したいと思います。
栓(セン)の木ってどんな木?
栓(セン)の木は、北海道を中心に、日本各地に自生し、
- 中国
- 朝鮮半島
- 樺太
にも分布する広葉樹で、10m~30mになる背の高い樹木です。
枝や細い幹に、トゲがあり、葉が桐にも似ている事から、針桐(ハリギリ)とも言われ、葉は大きく、カエデのような形で、テングウチワと呼ばれることもあります。
栓(セン)の木は、肥えた土地に自生するので、開拓時代には、この木を目印にして農地開墾がされました。
栓(セン)の木って種類はあるの?
栓(セン)の木には、大きく分けて、木材として良い性質のヌカセンと、硬さが特徴のオニセンの2種類があります。
それぞれ長所が違う為、使用用途が異なりますが、狂いが少なく、加工しやすいという特徴から、一般的には、ヌカセンの方が人気があります。
良い材質の木材は、北海道の北東の地域から産出されていて、現在でも、国内産の栓の9割は、北海道産です。
その他の名称として。。
- ツブ
- ヌカセン
- オニセン
- タランボセン
- ハリギリ
- ミヤコダラ
- テングウチワ
- ヤマギリ
- カスターアラリア
- トネリコ
などと呼ばれています。
栓(セン)木材ってどんな特徴があるの?
栓(セン)木材の特徴としては、辺心材の境界はやや明瞭で、辺材は淡黄白色、心材は淡灰白色です。
年輪幅は極めて狭く、はっきりしています。
広葉樹の中では柔らかく、加工がしやすいですが、材の耐久性は低いです。
色や木目などの外観は、メジャーリーガーのバットの材料としても利用されるアッシュに似ていますが、ホワイトアッシュやヨーロピアンアッシュと比べると強度や耐久性はありません。
- 栓木材の板目
- 栓木材の柾目
色や木目などの外観が似ているといわれているアッシュ材についても、知ってみたいと思いませんか?
アッシュ材についての記事もございますので、是非、ご一緒にお読みください⇩
栓(セン)木材は、どんな用途に使われているの?
栓(セン)木材には、大きく分けて2種類があり、硬さが特徴のオニセンは、加工に向かない為、沈木(しずみぎ)などに用いられます。
沈木(しずみぎ)とは、 堤防工事の際に、水中に沈める枠木のことです。
加工が容易なヌカセンは。。
- 建築材
- 家具材
- 合板材
- 造作材
- 下駄
- 仏壇
- 楽器(エレキギター材や和太鼓材)
- 賽銭箱(さいせんばこ)
など、幅広い用途で利用されます。
栓木材の木目が、ケヤキに似ている事から、着色して、ケヤキの代用品としても利用されます。
ここで、栓木材が、代用品として使われることのあるケヤキ材についても、記事がございます。
是非、ご一緒にお読みいただき、木材にさらに愛着をもたれることを期待いたします⇩
また、栓木材は、フローリングとしても利用され、使い込むと、夏目と冬目に段差が出来て、優しい足触りになり人気です。
栓(セン)木材は、肌目は粗いですが、板目面の光沢と年輪が美しく、海外でも人気があります。
特に、栓木材の柾目の突板は、欧州方面で好まれ、ホワイトアッシュをしのぐ上質材として、多く輸出されています。
ということですが、ここにでてきました「ホワイトアッシュ材」についての記事もございます。
是非、ご一緒にお読みくださいませ~⇩
栓(セン)木材についてのまとめ
今回は、名前はあまり聞いたことがないかもしれませんが、実は、日本ではなじみの深い栓(セン)の木、栓(セン)木材について紹介しました。
栓(セン)の木は、食材になるだけではなく、幅広い用途で用いられていることが、おわかりいただけたと思います。
家具で使用すると、力強い木目が存在感を発揮して、自宅を彩ることが可能です。
また、フローリングでの使用では、心地よい段差が、足に優しく、使い込むごとに愛着が沸く床になります。
床の張り替え時には、是非、栓の木を、選択肢の一つとして、考慮してみてはいかがでしょう。
最後まで、お読みいただきまして、有難うございました。