バーチ材とはどんな木?種類・産地・特徴などを総まとめ!01
家づくりを考えているなら覚えておきたい万能選手・バーチ材。
皆さんは、「バーチ(Birch)」という木材を聞いたことがありますか?
バーチは、カバノキ科・カバノキ属の木で、日本では、カバザクラ(樺桜)とも呼ばれる木材です。
ここでは、そんな「バーチ材」の種類・産地・特徴などをお知らせしていきます。
バーチ材ってどんな木?
見た目や性質が、サクラとよく似ている事から、サクラの代用材として用いられます。
本物のサクラは、「本桜」や「真桜」と記されているはずなので、選ぶ際に見比べてみるのも面白いでしょう。
陸地面積の大部分が森林、環境先進国として知られるフィンランドでは、環境保護の観点から、1本伐採するごとに、数本の木を植林する事が義務となっています。
万能選手である事は、これから述べますが、それ故に、需要が高く、資源として保護しなければならない木の一つと言えます。
バーチ材ってどんな特徴があるの?産地など
では、万能選手のバーチ材ですが、どのような特徴があるのかをお話します。
バーチ材の特徴としては、何といっても。。
- その手触り
- きめ細かさ
が挙げられるでしょう。
すべすべで、滑らかな美しさを持ちます。
また、主張しすぎない自然な木目は、家具や床材に用いた場合には、部屋の雰囲気と馴染みやすい特徴があります。
仕上がりは、部分的に光を反射するので、やや濡れ感のあるツヤが美しい木材となります。
同じく、万能選手として挙げられるパイン材と比べた場合、バーチ材は。。
- 枝分かれの部分(節)が少ない
- 均一な見た目
を楽しめます。
色味も、パイン材よりは、黄色みが薄く、白系に近いために明るい印象が得られるでしょう。
木材としては、中程度の値段で入手できるお求めやすい材です。
しかし、その質感からは、価格以上の価値を感じる方もたくさんいます。
バーチ材は。。
- 強度が高い
- 耐水性が高い
- 衝撃を吸収しやすい
といった特徴があります。
また、加工をした際に生じる寸法の狂いが、少ないという特性を持つため、家具の材料として重宝されます。
特に、フィンランド産のバーチ材は、北欧家具の材料として重宝されるのですが、雑貨やアクセサリーにも活用されるので、家具以外にも使用されます。
バーチ材を加工した作品を取り扱う雑貨ブランドがあるほどです。
バーチ材は、北半球であれば、涼しい地域から温かい地域まで広く生息します。
日本に輸入されるバーチ材の有名な産地としては、北米が挙げられます。
他にも、中国や北朝鮮、ヨーロッパやロシアなどの国からバーチ材が輸入されます。
バーチ材は、生息する地域が広いので、産出場所によって、風貌(ふうぼう)や色味が異なったり、販売業者によって呼び方を変えて区別している事もあります。
バーチ材を見る際には、産出国による違いを意識してみると良いかもしれません。
バーチ材ってどんな種類があるの?
バーチ材の種類は多く、またその呼び方もさまざまです。
「バーチ」の呼び方は産地で区別する方法と、材の見た目で区別する方法があります。
実は、バーチ材と一口に言っても、樹種によっても色の違いがあるのです。
また、同じ一本の木から得られるバーチ材でも、
購入する際には、実物を確認した方が良いでしょう。
一般的に中心は、ピンクの色合い、外側は薄黄色の色合いをしています。
有名な「フィンランドバーチ」はその名の通り、フィンランド産のバーチ材です。
ヨーロッパに生育するものを「ヨーロピアンバーチ」、ロシア原産のものを「シベリアンバーチ」など、産地の名を「バーチ」の前に付けて呼ぶ事が多いです。
「ホワイトバーチ」は、「シルバーバーチ」とも言い、外見的に白みが強い事からきています。
「イエローバーチ」は、薄い茶色や黄色みのある色をしたバーチ材です。
「レッドバーチ」は、木の中心部分から得られるバーチ材で、赤みが強い方が高品質とされます。
他には、杢(もく)という木目の変形から名前が区別されているものもあります。
杢材は美しく、希少性が高い事から、高値で取引されています。
バーチ材はどんな家具に使われているの?
バーチ材は、さまざまな家具に加工されています。
バーチ材は、その強度や粘りなどの特性から。。
- テーブルの天板
- イス
- 棚
にも用いられる事が多い万能な木材です。
どのようなインテリアにも馴染むカラーで、色むらが少ない点も家具材としては評価されます。
バーチ材はどんなメリットがあるの?
バーチ材を選ぶメリットは、表情の美しさだけではありません。
やわらかく明るい色味が、素敵なバーチ材です。
決して強い色ではありませんが、その分優しい雰囲気を作ってくれます。
きめが細かいので、手触りがなめらかで、素肌が触れると心地良い感触があるでしょう。
人工物では感じられない、木特有のあたたかみがある事も魅力の一つです。
木材としての強度、耐水性、衝撃に対する強さなど、その機能性も魅力的な木材です。
また、日焼けによる経年変化が起きにくい点も、使用する立場では大きなメリットと言えるでしょう。
バーチ材には、どんなデメリットがあるの?
これらのことを踏まえて、バーチ材は、家づくりや家具などに用いる木材として、申し分のない万能選手と言えます。
ひとつだけ、欠点を挙げるとすると、メンテナンスにやや手がかかるところです。
例えば、キズが付いてしまった部分は、場合によって、紙やすりでケアをする事も求められます。
紙やすりによるリペアを、大変な作業と感じる方もいるかもしれません。
しかし、バーチ材を「育てている」と愛着を感じて、ケアをする事で、より楽しく、より長く付き合って行けるのではないでしょうか。
バーチ材についてのまとめ
時代や世代を問わず、受け入れられる人気者のバーチ材です。
多くの人から、広く愛される木材となるには、しっかりとした理由がある事を、お伝え出来たでしょうか。
扱いやすさや、入手のし易さはもちろんの事、生活の中に木のぬくもりを感じさせる、非常に魅力の詰まったバーチ材なのです。
材木店などで、バーチ材を見かけた際には、ぜひバーチ材の持つ魅力的な表情や手触りを体感してみてください。
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