クヌギとはどんな木?クヌギの木の見分け方・特徴などを徹底調査!
クヌギは、ブナ科の広葉樹で、北海道、青森県以南の日本各地で広く見かけられます。
ドングリが生る木として知られ、カブトムシやクワガタなどの昆虫が最も集まる樹木です。
里山を代表する樹木として、各種材木や薪炭やシイタケの原木として、日本では長年親しまれてきました。
今回は、身近で様々な用途に使われるクヌギの魅力を紹介したいと思います。
クヌギってどんな木?
クヌギの名前の由来は、
- 国木(くにき)
- 食之木(くのき)
という説があり、国を代表する樹木、食用になる樹木という意味が見て取れます。
漢字表記は、椢・橡・椚・椡・栩・櫪・櫟・檞など、多数に上り、古事記や万葉集もその名が登場する事から、古くから親しまれていたことが伺えます。
クヌギの木の用途は、部位により多数ありますので、下記に紹介します。
木材としての利用
クヌギは、その硬い材質から建築材、器具材、車両材、船舶材などで利用されます。
ドングリの利用
クヌギの木のドングリは、大き目で狩猟・採集の時代には、食料とされていて、現在でも、頑張ればアク抜きをして食用にもなります。
ですが、主に子供のオモチャや工作品などに利用されます。
樹皮の利用
クヌギ材の樹皮は、ドングリの殻とともに、つるばみ染めと呼ばれる染物の染料や生薬として、利用されることもあります。
葉の利用
クヌギ材の葉は、古くから養蚕に利用され、落ち葉は、良質の腐葉土となるため、作物の肥料となります。
木の利用
クヌギ材は、薪(マキ)や薪炭の他、シイタケの原木として有名です。
同じように、シイタケの原木として、有名な木に、「シデの木」があります。
シデの木についての記事もございますので、是非、ご一緒にお読みください。
木材についての知識が深まると、更に木材についての愛着も増していくことでしょう⇩
クヌギ材ってどんな特徴があるの?
クヌギ木材としての特徴は、材質は硬くて、強度はありますが、割れや変形が生じやすいため、使用が難しい木材です。
樹木自体は、日本中にふんだんにありますので、最近では、乾燥処理などについて研究がなされていて、家具材としてのさらなる利用が模索されています。
現在は、主に、
- 建築材
- 器具材
- 車両材
- 船舶材
などの他、
- 杭
- 神社の鳥居
など耐久性が求められる用途に用いられます。
クヌギの木の見分け方を教えて?
クヌギの木は、高さは5m~20mになり、樹皮は、暗い灰褐色で、厚いコルク状で、縦に割れ目ができます。
クヌギ材は、見た目がよく似た木が多いので注意が必要ですが、葉っぱを見ると判別がしやすいです。
クヌギの葉は、茎の節に葉っぱが、たがい違いについている互生(ごせい)というつき方をしています。
葉が、細長い楕円形で、薄いが硬く、表面にはツヤがあり、縁はノコギリ状にギザギザしているのが特徴です。
クリの木やアベマキの葉と似ていますが、ギザギザした部分が白っぽいことと、葉の裏に毛が無いことで見分けがつきます。
クヌギの木とコナラの木もよく混同されますが、葉の形、色味とコナラの木は、冬になると、すぐ落葉するのに対し、クヌギの木は、翌春に葉を入れ替えるまで、枝に残ることで判別できます。
葉が、栗の木とも似ているということですが、栗の木についての記事もございます。
この機会に、是非、ご一緒におよみくださいませ~⇩
クヌギ材とイチイ材は同じ木なの?
クヌギ材は、ブナ科・コナラ属の広葉樹で、イチイ材は、イチイ科・イチイ属の針葉樹なので、全く別の樹木です。
ただし、同じブナ科のイチイガシを漢字で櫟(クヌギ・イチイ)と書くことがあるので混同される事があるようです。
クヌギ木材についてのまとめ
今回は、身近で様々な用途に使われるクヌギ木材の魅力を紹介しました。
クヌギ材は、古事記や万葉集に登場するなど、まさに、国の木といえるほど、古くから親しまれた樹木です。
すべての部位が様々な用途で利用され、特に、カブトムシやクワガタなどの昆虫を見つける際には、最も目印にされる樹木です。
また、普段、口にするシイタケにも欠かせない材料となっていますので、雑木林などで、クヌギの木を見かけた際には思い出してあげましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。