楡(にれ)木材ってどんな木?種類・特徴・使われている用途などを総まとめ

2022年12月19日

今回は、楡(にれ)木材についてご紹介していきます。

楡(にれ)材は、木材として硬すぎず、柔らかすぎず、中程度の硬さを持っている木材です。

とても、使いやすいことが特徴としてあげられている木材なので、家具などにも多く使われています。

また、音楽をされている方は、ご存知かもしれませんが、太鼓の胴の部分に使われている素材も楡(にれ)材です。

様々な特徴を持つ楡(にれ)材ですが、その他の特長や種類などをご紹介します。

それでは「楡(にれ)木材ってどんな木?種類・特徴・使われている用途などを総まとめ」を最後までご覧ください。

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楡(にれ)木材ってどんな木?

楡(にれ)の木は、ニレ科の広葉樹です。

  • 産地:北海道全域、本州の東北から関東の山岳地帯にかけて分布 千島、東部シベリア、朝鮮、中国にも分布
  • その他の名称:ハルニレ、アカダモ
  • 樹高:30m 胸高直径1.2mほど

楡(にれ)の木は、街路樹としても使用されることが多く、世界では。。

  • プラタナス
  • マロニエ
  • リンデンバウム
  • 楡(にれ)
    世界4大樹木と称されています。

街の景観づくりとして、大変貢献している樹種です。

樹高が30mと巨木が多く、3月〜4月頃に紫を帯びた淡緑色の花を咲かせることから「ハルニレ」という名前が付いたそうです。

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楡(にれ)木材ってどんな種類があるの?

楡(にれ)木材には、上記でご紹介した。。

  • ハルニレ
  • アキニレ
  • オヒョウニレ

といった種類があります。

【アキニレ】

  • 科名:ニレ科 落葉樹
  • 産地:東海地方以西の山野や河原に見られる 中国南部 台湾 朝鮮半島などにも分布

丈夫な性質を持っているため、ハルニレ同様、公園や街路樹として日本全国で使用されています。

 

アキニレは、9月頃の秋に花が咲くため「アキニレ」と呼ばれます。

アキニレは、葉が小さく、毛がないので、盆栽として使われることもあります。

そして、盆栽界では、アキニレを「ニレケヤキ」と呼ぶそうです。

アキニレの品種の中には、「ユウゼンニレケヤキ(友禅楡欅)」という樹種があります。

春の新葉が明るい黄色になり、遠くから見ると花が咲いているように見えるほど、鮮やかでキレイな樹種です。

ユウゼンニレケヤキも、小さく仕立てて盆栽にすることが多いそうです。

【オヒョウニレ】

  • 産地:北海道 本州 四国 九州の山地に自生
  • 科名:ニレ科 落葉高木
  • 樹高:25m

オヒョウニレの名前は、葉の形が魚の「オヒョウ」に似ているからだという説があります。

おひょう👆

 

おひょう楡(にれ)は、日当たりの良い場所では、秋になると紅葉します。

経年とともに樹皮は縦に裂け、下からめくれてきます。

おひょう楡(にれ)の樹皮は、繊細かつ丈夫で、かつてアイヌ民族は、これを利用した「厚司織(あつしおり)」を普段着として使っていたそうです。

 

厚司織(あつしおり)⇩

 

オヒョウニレは、家具材や薪、パルプに使用されています。

ただし、生産は年々減っているそうです。

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楡(にれ)木材ってどんな特徴があるの?

楡(にれ)木材は、通常「ニレ材」といった場合にはハルニレを指します。

  • 加工:やや難しい
  • 強度:中庸
  • 耐久性:腐食に強い
  • 色調:心材は帯褐色で辺材は淡灰白色

 

楡(にれ)木材は、乾燥するには、速度の調整が必要になりますので、やや難しくなり間違った方法での人工乾燥を行うと、狂いが出る可能性があります。

また、乾燥中に、木材の中が割れる中割れが起こることがあります

楡(にれ)材は、切削などの加工はやや難しい部類に入りますが、曲げに対しては強く、曲げ加工には向いている木材です。

楡(にれ)木材の強度は中庸ですが、摩耗に対する耐性がないため、摩耗が生じやすい箇所での使用は控えた方がいいでしょう。

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楡(にれ)木材はどんな用途に使われているの?

楡(にれ)木材は、強度が中庸の固さを持っているため、家具材や内装材として、主に使用されています。

また、美しい木目が出ているため、化粧単板の材料としても使われています。

  • テーブル

  • イス

 

同じニレ材でも木目の違いで、とても個性的でおしゃれなインテリア家具として使用できますよね!

そして曲げには強く、割れにくいという特性を生かして、太鼓の胴の部分や彫刻としても使用されています。

  • 和太鼓 

和太鼓といえば、画像のような太鼓ですよね!

とても頑丈で、ツヤもありとても立派な和太鼓です。

そして今はあまり使われることが少ないかもしれませんが、家の表札としても素材にニレ材が使われています。

 

今はマンション暮らしの人も増えてきて、表札を作ると言ってもプラスチック性のものであったりしますよね。

木の表札はあまり見ないかもしれませんが、とても高級感と豪邸を想像するような表札ですね!

楡(にれ)材と同じように、和太鼓の胴の部分に使われる木材に、ケヤキがあります。

ケヤキ材も非常に硬い木と言われています。

ケヤキ材についての記事もございますので、是非、いっしょにお読みになり、木材にもっともっと愛着をもってくださ~い⇩

楡(にれ)木材についてのまとめ

「楡(にれ)木材ってどんな木?種類・特徴・使われている用途などを総まとめ」についてお届けしましたが、いかがでしたか?

ニレ材は、ハルニレとアキニレ、オヒョウニレという種類があり、通常見るニレ材はハルニレが多いようです。

売り場などで見かけた時は、ハルニレの可能性が高いため確認してみるといいでしょう。

またハルニレ・アキニレは公園や街路樹として使われているので、見たことがあるかもしれませんね!

そして木材としても、家具や内装材として使用されていて、個性的な木目がとても美しく際立っています。

和太鼓の胴の部分も同じニレ材が使われていることには驚きましたね!

加工はやや難しい木材ですが、曲げには強い木材で、すでに太鼓で証明されていますね!

DIYなどで使うことを検討されている方は、切削の作業はやや難しい木材なので慎重に行ってください!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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木材

Posted by MOhkubo